情報公開について
Date:2015.02.07
Category: その他
私達パウダーカンパニーの責務は何だろうか。
POWDER COMPANY GUIDESはニセコを拠点に滑りの楽しさを追求する滑走ガイドを行なっています。
・私達の活動を多くの人に認知して頂き、私達のガイドを体験して頂きたい。
・ポイントを守りたいと思う現場の気持ち。
・斜面の安定性は日々変わる。
などとガイド日を迎える以前に考えることがあります。
私達は滑る上で最良のラインを心がけていてガイディングを行なっております。
ポイントを守りたいと思う現場の気持ちとは相反するものがあるかも知れません。
しかしこれを昨今のニセコで言い出すときりがありませんし、パウダーカンパニーにはこの状況をも凌駕する経験とリーダーガイドのパーソナリティがあることが幸いです。
「斜面の安定性は日々変わる」
以前に一緒に行ったポイントへ「今日のコンディションでは行かないだろう」という日にお客様が滑るかもしれない。
幸い標高の低いニセコは不安定なコンディションが長続きしにくい傾向がみられるので結果として助かっている所は多いのかも知れませんが、実はシビアにも考えます。
ニセコにおけるガイド会社としては、半ば商品とも言えるポイントやコンディション、安定性評価を公開する責任を考えてしまうと、情報公開自体に消極的になってしまいます。
なぜなら私達の仕事はそのラインにおける安全管理を行いお客様の目的を達成する力となることだと思うからです。
こうした考えから「宣伝しない宣伝」を行なってきましたが、海外からの圧倒的な力もありますし、知らない人にもメディアで事実を伝える時も来たのかと、可能な範囲で情報公開を開始します。
公開する情報は以下の通りです。
カナダには「InfoEx」という会員限定で斜面の安定性やフィールドテストのデータを公開し合うシステムがあります。
ガイド会社や道路維持を請け負う会社が会員となって、フィールドで採集したデータを公開しています。
プロだけが見ることの出来る利害を超えた関係が成り立っているのが素晴らしいです。
バックカントリーという言葉が確立してきた中。
私のシグネーチャーモデルを買って頂き「智基さん、この板最高ですね!」と言ってくれた数名の一般ユーザーが雪崩で命を落としました。
この道を極めるべく勉強するプロフェッショナルの友人が何人も死んでいます。
知識や情報は、安全とは別の話です。
好きなことやプロとして知識を身につけることは、素晴らしい行為です。
特にプロである以上は忘れてはならない大切なことです。
刃物を研ぐことに置き換えるとするならば、その刃物は片刃ではなく、自分に向った刃も研いでいるという事を忘れるべきではないのでしょう。
私は滑ることが好きだったから、この道を進みました。
でもまだ死にたくありませんし、雪山の素晴らしさを共有した方達に亡くなって欲しくない。
斜面も人生も一期一会。
より考え、真摯に向うことで、危うきを避けて楽しいシーズンを過ごしていきましょう。
今年が素晴らしい1年間になることを願っています。
POWDER COMPANY GUIDES
Author: パウダーカンパニー