大きな夢が叶った日

こんばんは、Kageです。
今日も昨日ご参加頂いた日本人とオーストラリア人の常連様とスイスからお越しのご新規様２名の計４名のお客様とBCツアーにてPhoto Sessionしてきました。日本人のSさんのご参加頂いているツアーは昨日もそうでしたが他のお客様が全員外国人というツアーが多いですね。昨日もスイスからのお客様が２名いらっしゃいましたが、今日もそれぞれ別々でご参加なのに２人ともスイス人でした。今年は何故かスイスからのお客様が多い気がします。

さて、今日は天気予報によっては午前中晴れマークが付いており、ここ２日間（？）続いた南寄りの爆風から、今朝から風向きが変わって昼頃から北西の爆風となり大荒れとなる見込みで、なんとか晴れていているうちに一本でも撮影して、荒れて来る前に下山出来たらというのが僕らの今日のミッションだった。

本来ならハイシーズンの１月下旬のニセコなのに、昨日は場所や時間によっては雨が降り、プラス３～4℃まで上昇しその後晴れたせいで、標高の低い所は結構ハードなクラストやモナカ状態となっており、雪質が懸念された。案の定歩き始めて暫くは、かなり酷いモナカ状態で、これは帰りの車までの滑りはモナカグランプリだななんて冗談を言っていた。酷いモナカだし、至る所に木から落ちた雪の塊（ツリーボム）があるし、まるで春というコンディションだった。歩くと汗がポタポタと顎から垂れていったが、とにかく滑る斜面は雪が良いと信じ、尚且つ出来ればせめて一本だけでも光が持ってくれと願いながら僕らは歩いて行った。

モナカだった事もあり、いつもよりもハイクに時間が掛かってしまったが、ドロップポイントに到着した時には若干雲が出始め、風も吹き始めていたがなんとか光には間に合った。この２日間の爆風の影響で斜面には雪崩た跡のデブリだらけになっていたが、光は超絶綺麗なタイミングで滑り出す事が出来た。そして、懸念していた雪もすこぶる良く、光も雪も極上の一本を撮影する事が出来た。この一本だけで今日一日の僕の任務は終了って感じでしたが、段々曇っては来たものの結局ツアーが終わるまで光があり、滑った３本とも雪が良く、帰りのモナカグランプリも皆さん無事に滑り切り、ミッションコンプリートでした。POWCOMにも戻る時には雪も降り出し、何とも素晴らしいタイミングだった。

スイス人のPさんが、「僕は昔から日本に来るのが夢で、日本でスノーボードをするのが大きな夢だったんだ。今日は夢が叶ったし、本当に雪が良くて最高だった！」と言っていた。彼は今何カ月も仕事をせずに旅を続けていて、日本に来る前はインドネシアでサーフィンなどをしていて、ニセコの後は九州、そして日本を旅した後は、ネパールに行って標高５５００ｍの山に２１日間のトレッキングに行くって言っていた。「バケーションはいつまで？」とテールガイドのコバが質問すると、「いつまでかなぁ～？旅のやめ方が分からなくなっちゃって…」と言って笑っていた。３５歳の若者が世界を旅して楽しんでいて、本当に羨ましい限りだった。スノーボードも上手で、ターンの中にピョンピョン飛びを織り交ぜていて、「スノーボードはどれくらいやってるの？」って聞いたら「１０歳からやってて今３5歳だから２５年やってるよ。スイスで生まれ育ったから、それしかやる事無くてね」って言っていた。しかし、ジャンプを織り交ぜながらも転ばずに上手に滑っていたのに、最後の最後に転倒し「Oh, Finally（あぁ～ついに…）」って言っていたが、コバが『「It's time to wake up!!（起きろ！！）」って言われて夢が覚めちゃったな！』って面白い事言っていて、皆で爆笑していた。まぁ～それはともかく彼の昔からの大きな夢を叶えるお手伝いが出来て、その夢を素晴らしい光の中撮影し写真に残すことが出来たのは嬉しい出来事だった。写真を見て夢がちゃんと現実に叶ったんだとずっと思って貰える事でしょう。


歩き始めの雪はモナカだったが、光は最高。
果たして斜面の雪は？光は滑るまでもつのか…？？？




日本に来てスノーボードがするのが昔からの大きな夢だったと語ったスイス人のトラベラーＰさん。




昨日はシーズン初ハイクだったせいかかなりへばってしまったＳさんだが、今日はお見事な復活でしたね。




今年も５日連続BCツアーにご参加のオーストラリア人の常連様Gさん。




１８３ｃｍの古いWinterstickのボードで来たスイス人のCさん。




今日はスキーヤーもスプリットボーダーもおらず、スノーシューの跡だけが残された。ツアー中にタヌキや２頭の鹿に会ったという珍しい出来事も起こった一日だった。




本日のリーダーガイド山田誠。




テールガイド小林明弘。

Author: Kage Photo