PHOTO SESSION BLOG

過酷ながら奇跡的な事が起こった1日

Date:2024.01.05

こんばんは、Kageです。
今日は3組5名のリピーター様全員からPhoto Sessionのリクエストを頂戴し、BCツアーにてPhoto Sessionしてきました。

そして、何とも面白いのは去年の今日(1月5日)に今日と全く同じ5名のお客様で同じポイントに行っていたのである。リーダーガイドも同じく山田誠。違うのはテールガイドが中村美峰子から杉本武志に変わり、カメラマンが黒田隆文から僕に変わったことくらいで、申し合わせもしていないのにメンツも行く場所も日にちも同じだなんて奇跡に近い出来事が起こったのである。長いPowder Companyの歴史上でも初めての出来事ではないだろうか?そして、昨年と大きく異なるのがもう一つ「雪質」だ。

そう今日は町でプラス2.8℃の雨/雪で、ウエアからグローブから着る物、カメラ機材、カメラバッグ等全てがびしょ濡れになるほどの湿雪で、レンズもファインダーもビッショり濡れて撮りづらいし、レンズは曇るし、肝心な滑りの撮影中にオートフォーカスのボタンが効かなくなって直ぐに他のボタンで対応を余儀なくされるし(恐らくボタンの隙間に水が入って少し凍りボタンの反応が鈍くなっているものと思われる)、視界不良の上に大粒の雪にピントを持って行かれて全然ピントが来ないしと、前日から予想し想定はしていたもののなかなか大変でした。昨年の今日のツアー写真を見るとトリプルオーバーくらいのスプレーが上がっており、その差は歴然でした。それもその筈、ニセコに25年以上居るが年末年始の時期にこんなシーズン1回か2回あるか無いかのビショビショコンディションは記憶に無い。昨年は2月23日に同じようなコンディションでカメラが壊れ、修理費に9万円掛かってしまった苦い思い出もあり、過去にもこのようなコンディションで数回カメラを壊しているので、今日は壊れても良いワケでは無いがサブ機を使用したけど、なんとか壊れずに済みました。

このコンディションは何もカメラマンだけが大変ではない。着る物が本当に難しく、プラス気温と聞いて寒くない・暖かいと思う方が多いと思うが、実はそうではない。こういうコンディションが冷えるのだ。湿気た雨に近い雪では、ウエアが濡れて中にまで滲みてきて結果冷えたり、ハイク時に暑いからとウエアを脱いで登っていると中に着ているインナーが濡れて後から冷えたり、インナーが濡れるのを防止するためにウエアを着たまま登ると今度は暑くて汗で濡れて汗冷えしたりする。気温がマイナス気温の雪なら手で払えば雪は落ち、ウエアが濡れることなど無いのでマイナス気温の方が寒くないのである。個人的にはー20℃以下とどちらが良いかと聞かれると断然ー20℃以下の方を選ぶ。それ程今日のようなコンディションが一番嫌いで一番厄介だと思うのだ。昨夜から今日はレイヤーリングをどうすべきか、何を持って行くべきかと悩みに悩んでいたが、どれも考え抜いた甲斐あって良い結果だったと思う。ツアー後にお客様やカメラマン、The Norh Face契約アスリートで本日のリーダーガイド山田誠、The North Face Gravity Niseko店のスタッフで今日のテールガイド杉本武志等と、こういう日のレイヤーリングについての話題になったが、商品の生地や特徴を良く理解し、自分の体や行動に照らし合わせ綿密に考える必要があり、ここに書くとエライ長くなってしまうので、気になる方はPOWCOMかThe North Face Gravity Nisekoの武志君に直接聞いてみて下さい。

そして、このコンディションはガイドもまた頭を悩ませる。気温が高いから雪が湿気て問題が発生するなら標高を上げて少しでも乾いた雪の方へ行ければ良いのだが、こういう日は大概標高の低いエリアまでガスで視界不良となってしまうため、標高を上げたくてもなかなか上げられない。ガスが掛からない程度の標高で、なるべく湿気ていない雪の標高で、尚且つ視界不良でも滑り易い面が綺麗で視認性の高い適度な間隔の樹林帯のある場所を当日の天候推移やお客様の体力や滑走能力を総合的に判断して、良い塩梅の場所を探り出すのだ。今日のリーダーガイド山田誠が案内してくれたのは、こんな大変混雑している正月休み中でも僕ら以外人の気配がしない貸し切りの山で、ガスも無く、湿気てはいるが重めながらスプレーを飛ばせるパウダーがあって、登りも割とイージーと言う三拍子揃った完璧な場所だった。

そんなワケで撮影は大変だったが、この奇跡的な1日の写真をどうぞ。


気温が高く大粒の雪が降り始めた頃ハイクアップ開始。




こういう日もモノトーンが良く似合う。




良く言えば「幻想的」な中を滑る、ピーカンだった昨日もご参加のご夫婦T奥様。




重めのパウダーに手古摺っていたSさん。




水のようなバサバサとしたスプレーを上げるFさん。




視界良好の2本目を滑るKさん。




Kさんの卸したての新しいGoreTexのウエアも若干滲みているのが分かる。




湿気た雪のため木に雪が付いて綺麗でした。T旦那様。




湿気た雪でも後ろに長いスプレーを上げる本日のリーダーガイド山田誠。




The North Face Gravity Nisekoのスタッフでもあるテールガイド杉本武志君。

Author: Kage Photo

kage

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