爆風の爪痕
Date:2024.02.28
こんばんは、Kageです。
今日は常連様3名と数日前にクルージングツアーにご参加頂いた外国人Surferチーム3名の計6名様からリクエストを頂きPhoto Sessionしてきました。
ニセコはここ数日、中心気圧966hPaという台風のような猛烈な低気圧の影響で普段とは違う向きの爆風が吹き荒れ、昨日はリフトの運行にも大きく影響を受けた。この猛烈な低気圧による爆風は、日本列島各地で影響を与えニュースでも街灯が倒れたり、ビルの足場が吹き飛ばされたり、飛行機の欠航など空の便への影響を伝えていた。今日のお客様も本来昨日の昼にはニセコに到着するはずが、羽田で遅延を喰らいニセコ到着が夕方となってしまったのでナイタークルージングでのPhoto Sessionの予定も無くなってしまった。まぁ~ニセコに来れないかとも思ったので、来れただけ良かったが…。
昨夜は家の中に居ても風の音が凄くて、家族でもそういう話をしていたし、昨夜風の音で目が覚めたというガイドも居た。それ程の爆風が吹き荒れていたので、本日のリーダーガイド佐藤岳とも今日の行く先について相談を重ねていた。山は風により雪が飛ばされていたり、板の操作が難しいパンパンに張った雪の所もあるだろうし、吹き溜まりが猛烈に発達し、雪崩に対して十分な警戒が必要な危険な日であることを予想していた。そして悩みに悩んで選んだ行先に行ってみると、想像以上に風で雪が飛ばされており、ここは雪が溜まっているだろうと予想していた風下側の森の中の窪地まで風が吹き抜け、ほぼ全面爆風によって雪が剝がされていて、僕らは深いパウダーを探して彷徨ったが良い所を見つけ出す事が出来なかった。まぁ~良い雪の箇所は予想通りの場所にあるにはあったのだが、前日からのトラックやハイクラインが無数にあり、なかなか酷い状態だった。ニセコに26年居るが、この山にこんなにトラックやハイクラインが所狭しとビッシリ入っているのを初めてみた。もう昼過ぎのゲレンデ脇の林状態にハイクラインが加わっているかのような状態だった。そんな状況で僕らは珍しく深い良質なパウダーの場所を見つけ出す事は出来なかったが、その中でもノートラックのラインを3本滑る事が出来たし、多少のスプレーを飛ばすことが出来たし、天気が良くて景色が良かったのが救いで、良い写真を撮る事も出来たし、パウダーを求めてやって来たサーファー達も喜んでくれた。
実は彼らサーファー達は12月の初旬に来る予定だったのだが、ニセコはその時スキー場の営業を中断せざるを得ないほどの雪不足だったので、彼らは日程を変更して今回やって来たのだった。以前POWCOMに来たある有名なビッグウェーバーの紹介でやって来てくれた彼らもまたビッグウェーブのコンテストで優勝する程のサーファーだったり、サーフィンの雑誌などで活躍し有名メーカーのサポートも受けているインスタのフォロワーが7.1万人という有名なフォトグラファーだったので、僕とは比べ物にならないが雪山の世界では負けていられないと密かに闘志を燃やしていた(笑)。まぁ~そんな有名なフォトグラファーにも納得して貰える写真を撮る為に気合が入っていただけの話なのだが…。彼は何日も前から僕のインスタをフォローしてくれた上に、過去の投稿にいっぱい「いいね」を押してくれていたし、ツアー終了後のスライドショーで今日の写真を見て、とても喜んで貰えて良かった。こんなにパウダーを探すのが難しいコンディションもそうそう無いという悔しさが残る日だったが、怪我人も出ずに皆笑顔で安全に下山出来て、喜んで貰えて肩を撫で下ろした一日だった。
美しい光の中ハイクアップ。
青い空とダケカンバ、ニセコを象徴する景色が実に美しかった。
有名サーフフォトグラファーのFred Pompermayer。
とんでもなく大きな波に乗るビッグウェーバーYuri Soledade。
毎年スノーボードは2~3回というMさん。
本日一番スプレーを上げていたのは熊本からなんとかニセコに辿り着いたAさん。
初めてGentemstickのGTモデルを試した常連様のSさん。
特訓の成果で良いフォームとなっていたYさん。
本日のリーダーガイド佐藤岳。
テールガイド小林明弘。
Author: Kage Photo
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