PHOTO SESSION BLOG

季節の変わり目の厳しい状況での3 Days Movie & Photo Sessionツアー

Date:2016.03.10

こんにちは、Kageです。
東北ツアー以降の昨日までの3日間は、一昨年にご参加頂いた1人のお客様とそのお連れ様の2名で貸し切りMovie撮影 & Photo Sessionツアーでした。
 
しかし、6日日曜日に丸一日降った雨の影響で初日7日のニセコエリアは全域でパウダーが無くなっただけではなく、山の上部はカチカチ、中腹は分厚いクラストで板のコントロールが非常に難しい状態、山の麓部のみ+6℃という春の陽気のお蔭でシャバシャバで走る最高の雪質。しかし、そのシャバ雪の範囲は非常に狭く標高で言うと400m以下くらいで、スキー場で言うと一番下のリフトの半分より下という感じなのである。スキー場のコースを滑ってその場所に行けるなら良いのだが、バックカントリーやサイドカントリーとなるとその場所までどうしても木の間隔が狭い所を通って行かなくてはいけない所が多く、その場所へのアクセスは毎日滑り込んでいる我々でもちょっと板のコントロールが難しいと思わせるクラストした雪なので、お客様を怪我させないようにするには、その雪の良い場所へのアクセスが課題となった。勿論安全を考えるとそこまで歩いて行くのが良いのだが、今回のお客様は今年69歳になる方なので、滑る前に体力を使い果たさないためにも一歩でも少なく行けるルート選択というのを考える必要があった。極力体力をセーブしながら安全に、そして雪の良い所へと案内するというのがテーマとなった。
 
そんなワケで初日はアンヌプリスキー場とモイワスキー場のリフトを上手く使ってツアーを行ないました。しかし、写真だけなら標高の低い雪の良い所だけで短い滑走距離の撮影でも問題はないのですが、動画となると本来はそれなりに滑走距離のある一本も欲しいところである。その点で初日のビデオカメラマンである「Niseko Downchill」の大泉輝明監督は大変だったのではないだろうか?
 
しかし、ピンポイントであるが今季初めてのシャバ雪は本当に最高でした。日中や午後の気温上昇に伴い、このシャバ雪が標高の高い所まで行ってくれることを臨んだのだが、晴れの予報だったのに午前中は小雪が舞ったり、雲が多かったりで思ったほど気温も上がらず、シャバ雪の範囲も広がずじまいな初日でした。

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今年69歳(現在68歳)のKさん。ターン決まってます!!
 
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シャバ雪のスプレーを飛ばす53歳のYさん。

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標高の低いシャバ雪のオープンバーンを何本も登り返して撮影。
 
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68歳になってもスノーボードが本当に好きなんだなぁ~と、この笑顔を見れば分かります。
 
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雪の中に隠しておいたビールで乾杯!!

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非常に厳しい状況の中3日間ヘッドガイドを務めた佐野雄介
 
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テールガイドのテレマーカー大島司。
 
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スケジュールの都合上初日のみMovie撮影を担当した「Niseko Downchill」の大泉輝明監督。
 
 
2日目も午前中は晴れの予報でしたが、雲の多いどんより気味の中途半端なお天気で初日にシャバ雪だった標高帯に登りに行きましたが、その標高帯でも雪が硬く、ツリーランは難しい状況だった。仕方なく更に低い、今まで滑った事もないような場所を使って撮影を行いました。2日目のMovie撮影は北海道の人気番組「No Matter Board」の生みの親であり、個人的にも大好きだったESPNの番組「Sequence」、そしてDVD「Yokonorizm」など横ノリ文化を北海道からお茶の間に発信した伝説の映像作家三ツ谷 "328" しげ晴さん。328さんは、元々今回のお客様とも繋がっており、POWCOMの仕事は初めてですがPOWCOMと契約するビデオグラファーが全員都合付かなったのに快く撮影を引き受けて頂きました。そして、更に今回のお客様と20年の付き合いとなる北海道が生んだ元レーサーでありGentemファミリーの小森康裕さんがツアーにゲスト参加してくれました。豪華な布陣で臨んだツアーでしたが、初日よりも厳しい状況でした。

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シャバ雪の場所をなんとか見つけてスプレーを飛ばすKさん。
 
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ナイススプレーのYさん。
 
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グーフィーの壁を波に見立てて滑る小森康裕氏。
 
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ヘッドガイドの佐野雄介。

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テールガイドの大島司。
 
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「No Matter Board」や「Sequence」、そしてDVD「Yokonorizm」など北海道から横ノリ文化をお茶の間に届けた伝説の映像作家三ツ谷 "328" しげ晴さん。
 
 
3日目の最終日は、更に状況が厳しくなった。夜半に少し雪が降ったものの、カチカチの斜面に僅かに載った程度の積雪量に加え、強風により標高の低い所でさえもシャバ雪はなくなり、全面カチカチ状態。バックカントリーはおろか、サイドカントリーでさえも滑走にならないような危険な状況のため、ゲレンデで初日と2日目に気になった滑走フォームの修正にあてることになった。

Kさんはターン中に膝が開いてしまうので、膝を絞ってターンする事と、ショートターンをテーマに、Yさんはターン中に肘が曲がって両手が顔に近付いてしまう癖があり、その修正をテーマにクリニック的にツアーを行いました。しかし、何本かそれぞれのテーマを意識しながら滑ると、二人とも直ぐに良い感じに修正出来てました。

今回は季節の変わり目で天気も雪もパッとしない中途半端な状況で、非常に厳しい状況でしたのでカメラマンとしても不完全燃焼感がありますが、広角~望遠までのレンズを駆使して画角を変えたり、スローシャッターの流し撮りや動体ブレなど技法を変えてバリエーションを出したりと、何とか良い写真を残そうと必死に努力はしたので仕方ないのですが、天気や雪に加えて気持ちまでスッキリしない感じで終わってしまいました。しかし、厳しい状況にも怪我なくお客様も笑顔で終える事が出来ましたし、この状況の中ガイド共に如何に満足した物をお客様に提供出来るかを色々考えた3日間はガイドにもカメラマンにも良い経験に繋がるのではないかと思っています。
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徐々にフォームを修正しながら良い感じにターンをするKさん。
 
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手の癖を意識しながらフォーム改善に勤しむYさん。
 
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お客様にアドバイスしながら自分のフォームも見直すヘッドガイドの佐野雄介。
 
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経験から裏打ちされたアドバイスをして下さったスペシャルゲスト小森康裕さん。
 
 
さて、いい加減そろそろ雪がタップリ降るか、シャバけた春雪になるか、どちらかにして貰いたいところだが、まだしばらくこの試練は続きそうだ。困った。

Author: Kage Photo

kage

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