PHOTO SESSION BLOG

立山ツアーDay 1 : 立山で初Photo Session

Date:2016.05.16

こんばんは、Kageです。
5月16 -17日に開催されたPowder Company Guides 立山ツアー2016の第2弾に参戦してきました。今シーズンのPowder Company立山ツアーとしては山開きの4月16-17日で行なった高久智基氏によるガイドツアーが第1弾で、今回僕が行った後の5月18-19日が第3弾となっており、残念ながら僕は第2弾のみ参加してきました。出来ることなら第3弾も居たかったのですが…。
 
しかしながら、僕がPowder Companyの立山ツアーに参加したのはこれが初めてで、いつもこのツアーに参加している常連様から「Kage君も来てよ~!!」と一昨年から熱いラブコールを頂いていたのにようやくお応えする事が出来ました。僕個人としても立山は1999年の春と、2007年の秋の1回ずつ、いずれも日帰りでしか行った事がなく、言わば立山ビギナーの自分ですが、行けて良かったです。あの頃からは山の経験も、カメラの経験も付けてきましたから楽しみでした。
 
今回僕はツアー前日に北海道からまず神戸に飛行機で飛び、ラブコールを頂いていた神戸のお客様と一緒に車で富山側から立山に向かう方法で立山入りしました。途中で今回のゲストライダー鈴村新(Gentemstick, Patagonia, SPY, Deeluxe, Spark R&Dなど)をピックアップして立山駅に着いたのが23時前。しかし、そこから寝に入っても何故か朝まで一睡も出来なかった。実は僕は寝つきが悪く眠れない事が時折あるのですが、高山病にめっぽう弱いので睡眠だけは摂っておきたかったのに、よりによって3000m級の山々に向かう前日に一睡も出来ないなんて困ったモンだった。高山病の一番の予防策が睡眠だと言うのに…。
 
それはさておき、夜中は突風が吹き荒れていたが朝は気持ちの良い晴れ間が広がっていた。天気予報では、日中は晴れで夕方から翌日の明け方まで雨、そして2日目の日中は晴れという感じで、雨予報はあるものの、予報通りにいってくれればほとんど影響はなさそうだった。
 
朝7時前に立山駅の駐車場で全員集合し、7:20分発のケーブルカーに乗り込み、美女平でバスに乗り換えれば約1時間で室堂に到着だ。長野側からのアクセスだと数回の乗り換えとそれに伴う歩きが必要だが、富山側からのアクセスは楽で良い。個人的には1999年に立山に行った時が富山側からのアクセスだったので、実に17年ぶりに富山側からのアクセスとなったワケだ。懐かしい。駅の感じはあまり記憶にないが、明らかに違った事と言えば、中国をはじめとしたアジア人観光客の多さに驚いた。ニセコも外国人だらけだが立山も相当ですね。もうシーズンも終わりに近いためか、雪を見に来ているアジア人は多いが、滑りに来ている人はほとんど居ない状況だった。
 
8時20分に立山連峰の玄関口標高2450mの室堂に到着。今季は稀に見る小雪で稜線はほとんど雪が無い。多い年は20mを超えると言う有名な雪の大谷は5~6mくらいだろうか?雪の大谷ならぬ、雪の中谷である。冗談はさておき、まだまだ滑るにはタップリと雪はある。それに、昨年は深い縦溝だらけだったというが、ほとんど縦溝が見られず面は綺麗なようだし、コンディションは良さそうだ。雲は多いが天気は良いし、さっさと準備して滑りに行きたいところだが、今年で立山ツアー4シーズン目?のガイドのオームは、すぐには行こうとしない。高山病対策のため、1時間半ほど室堂周辺でゆっくりして高度順応させる。一睡も出来ていない僕にとっては有難い対策だ。通常僕は標高2500mくらいから高度障害が出始め、2800m辺りまで行けばほぼ確実に出ると言って良い。頭痛と吐き気に襲われ、ポテンシャルが格段に落ちるのである。その高山病への弱さが、僕が立山から遠ざかっていた要因でもあるが、室堂の時点では高山病の症状は出なかった。
 
不要な荷物を室堂のコインロッカーに入れ、滑る準備をして10時頃山へとアタックを開始する。1日目の目的地は、主峰雄山の北側に広がる日本で最初に発見された氷河地形の山崎カールだ。この日のお客様は3名で夕方にあと2名と合流する予定となっていた。まずは、お客様3名とガイドのオーム(岡田修)とゲストライダーの鈴村新、それにカメラマンの僕の合計6名で山崎カールを目指す。ガイドのオーム以外は全員Gentemstickのスプリットボードだ。室堂付近の標高ですら、やはり歩くと多少体の重さを感じる。ちょっとペースを上げて歩くと、すぐに肺が苦しくなるので、ゆっくりマイペースで歩く。途中暫くの間雲が取れて太陽と青空が見えた途端に、蒸し蒸しとして気が滅入るような暑さに襲われたが、また雲に覆われて助かった。あの暑さでずっとハイクしていたら全員気分が悪くなるところだった。
 
夜半は風が強かったので雪がカチカチになっていないか心配でしたが、かなりシャクシャクに緩んでいて非常に良い感じ。しかし、お客様3名のうち2名は標高2700mくらいから高山病の症状が出始めてしまう。頭痛まではないようだが、思うように体が動かないようだ。高山病にめっぽう弱い僕はと言えば、寝ていないのに何故か全く症状は出ていない、快調だ。
 
3月に痛めた足と高山病が出た一人のお客様を除いて、全員なんとか目的地に到着し、山崎カールの大斜面とグーフィーバンクに向けドロップイン。場所によって多少の落石もあるが、ちょっとスプレーも飛ぶような雪の緩み具合で板は走って気持ちが良い。大斜面に合わせて、皆さん大きなターンを刻む。

そこから暫くはグーフィーバンクが幾つか続くので、1つ1つ当て込みを撮影していく。今回立山での撮影で考えていたのは、せっかく立山に来たのだから立山らしい画角にすること。つまり、滑りのアップを撮るのではなく、立山らしい背景をしっかりと入れて撮影する事だ。言ってみればベタな写真かもしれないが、滑りのアップはニセコでも撮れるし、今回のお客様はニセコでも散々撮ってきているで、天気が良いのならちゃんと背景を入れて撮る事を意識していた。例え被写体が小さくなってもだ。

雲は多く、雲の流れも速く、時折光待ちは必要だったが、順調に下山しながら撮影をして行く。高山病のお客様も酷くはならず、なんとか滑れている。皆でグーフィーにレギュラーとバンクを見つけては次々と当て込んでいく。立山は大きな斜面の一枚オープンバーンというだけではなく、大斜面の中に良い感じにバンクが散りばめられている印象で、滑りたい斜面は見渡す限りある。全部やるには数年掛かりそうだ。困ったもんだ。仕方なく、通り道にあるバンクは全て当て込んで行く事にする。下に下りるにつれ若干ツマる雪になったが、基本的に板は良く走るし、シャクシャクで最高だった。

午後から立山入りしてくる2人を迎えに室堂に一旦戻り、近場で2人を交えて一本滑りに行こうかとも考えたが、高山病などで疲れている人も多く、またこの後雨の降り出す予報なので、2人のお客さんと合流後の15時半頃日本一高所にある天然温泉宿「みくりが池温泉」にチェックインした。
 
みくりが池温泉には初めて宿泊したが温泉、料理ともに最高だった。何と言っても白濁でヌメッとした温泉が溜まらなく良い湯で最高に気に入ってしまった。心配していた高山病にもならずに、一睡もしていない僕の体は特に眠気も感じることなく、一日を無事に終えることが出来てホッと一安心だった。良いコンディションと最高の温泉、美味しい料理、それに旨いビールと日本酒にすっかり気分を良くして、この日は良く眠れたのでした。

20160521155312.jpg
ガイドのオーム以外は全員スプリットボードの御一行。

20160521155438.jpg
雲は多いが視界良好。立山らしい景色も存分に見れた。
 
20160521160047.jpg
360度ニセコにはない素晴らしい景色で絵になりますね。
 
20160521160314.jpg
山崎カールの大斜面を下から詰めて行く。
 
20160521160411.jpg
時折、雲が取れて太陽が顔を見せると茹だるような暑さだった。
 
20160521160625.jpg
ローソク岩の脇をハイクして行くガイドのオームと鈴村新。
 
20160521160822.jpg
ハイクしている脇に時折やって来て応援してくれる国の天然記念物であり富山・長野・岐阜県の県鳥であるライチョウ。
 
20160521161441.jpg
足の痛みと高山病に悩まされながら頑張ったMasa .Tさん。
 
20160521161612.jpg
大斜面に大きいターンを刻むKさん。

20160521161729.jpg
レギュラーのデカい波にレイバックを決めるYさん。

20160521161947.jpg
立山の雄大な景色をバックに彼らしいヒールサイドターンを決めるガイドのオーム。
 
20160521162307.jpg
誰も上まで上がれなかったリップの上部に当て込むゲストライダー鈴村新。

 

Author: Kage Photo

kage

撮影同行料無料! PHOTO SESSIONの詳細はこちら≫
皆さんツアーご予約時にPHOTO SESSIONのリクエストをお待ちしております!! その日その方のAll Dataパッケージプランも大好評です!

top