神がかっていた羊蹄山ツアー
Date:2017.03.11
こんばんは、Kageです。
今日はリピーター様2名と羊蹄山ツアーに行ってきました。朝から気持ちの良い青空でまさに羊蹄山日和って感じの素晴らしい天気でした。しかし、元々天気予報で12時頃からは雲が出て曇るという情報でしたので早め早めだなぁ~、光のある内にドロップイン出来るかなぁ~?という気持ちで登っていました。頼むから滑り出すまでこの天気が持ってくれと祈りながら…。
町で+3℃の最高気温の予報で、登り始めから一気に汗が噴き出しましたが、高度が上がっていくと涼しいそよ風が程よく吹いてくれていて、お蔭でオーバーヒートにならず、むしろ登りながらクールダウンが出来る感じで、暑さでバテることもなく順調に高度を稼げました。それでも今日が今シーズンハイクで初羊蹄山というお客様2人は森林限界を超えるくらいで流石に疲れが見て取れるようになって来ていました。徐々に増え始めていた雲が丁度その頃青空をほぼ隠してしまうようになり、下界も徐々にガスに包まれるようになってきていました。「あぁ~やっぱり予報通り曇り始めたかぁ~」って感じでした。目的の高度と場所にはまだ達していなかったが、お客様もバテ初めていたし、何より視界が利くうちにドロップインしないかとリーダーガイドの大島に提案しようかとも思いましたが、その後も何度か光が入ったりしたのでそのまま登り続けました。しかし、もうほぼ目的地に到着という時に完全にガスに包まれ、辺り一面真っ白となり、視界僅か数10mという感じになってしまい、「あぁ~、これは終わったぁ~」と一瞬思ってしまいました。この視界でどうやって撮影するのか!?尾根の雪も良くはなかったし、このままでは沢を滑っても滑りもままならないし、タップリ汗掻いたから長時間この風にさらされて視界が良くなるのを待つといっても長くは持たないだろうし困ったなぁ~と思いながら滑る準備をしていました。この時今日のテールガイドのコバ(小林明弘)は3.11の被災者を想って手を合わせたと言う。その為かもうダメかと思われたガスが急に抜け始め、薄っすらと光が射し始めた。今日スプリットボードで登った僕は滑る準備をまだ終えていなかったが、急いで準備を済ませ、いや凍り付いて完全に縮まないポールをそのままバックパックに括り付け、大急ぎでカメラポジションまで移動し、撮影の準備に取り掛かった。視界さえ取れればここから撮るというカメラポジションを登っている最中に決めていたので、直ぐに移動出来たのが良かった。
手際良く準備を済ませ、無線でのやり取りも簡単に「ドロップイン!」。午前中の青空とは程遠いが、遠くからでも充分に視界が利くし、地形も分かる、ちゃんと撮影が出来る状態だった。羊蹄山の標高1500m位から始まる沢のほぼ始まりから予定通りドロップイン出来たのだ。沢のグーフィーは午前中の日射の影響を少し感じたが、全体的に雪は良く、特にレギュラーの雪は最高で大きなスプレーが飛んだ。大きな沢へと合流する手前で切り上げ、その下から始まるもう一つの小沢に移動し、光のある内に再度ドロップイン。そして、3本目のラインまで予めリーダーガイドの大島に滑るラインの組み立てを聞いていたので、光のある限られた時間の中でパパッと動く事が出来、撮影が出来たのが大きかった。4本目は地形的に光が入らなかったが視界は良好で、滑走斜面を全部滑り切った後、お客様の足がもう限界との事でちょっと長めに休憩したが、その時には雪が降り始め白くなるという何とも絶妙なイミングで滑れたのだった。あんな真っ白なガスから奇跡と言っても過言ではないほど、僕らが滑っている時だけ光が入ってくれた。いやぁ~ありがたやぁ~。しかも、今日僕らが登った羊蹄山の面をかなり多くの人が登っていて、僕らはそのほぼ最後のグループだったにも関わらず、僕らが狙っていた全ての斜面が誰にも入られる事なくノートラックのまま残されたいたのも奇跡だったと言っても過言ではない。3.11を想ってコバがお祈りをしたから神様が微笑んでくれたのか、今日の僕らはちょっと神がかっていたように思えた、そんな一日だった。そんなコバは実は羊蹄山のこの面に初めて行ったとの事だが、「今日僕のシーズンベストでした!」と満面の笑顔で言い、滑り終わった後ガッツポーズしていたのが印象的だった。
お客様もシーズン初ハイクながらよく頑張りました。下山後お客様の1人は「体力を100%以上使い果たした」と言って、疲れ切っていましたが、念願の羊蹄山に挑戦出来たし、課題も見えたようで、きっとまたいつか挑戦しに来てくれることを願ってますね。
P.S.
3.11で被災された方に改めて心よりお見舞い申し上げるとともに、こうして毎日元気に、そして幸せに、山でスノーボードが出来て、好きな写真を仕事に出来ている事に心から感謝します。支えてくれている全ての方に「ありがとうございます!!」という気持ちを感じすにはいられない2017.03.11でした。
素晴らしい天候と見渡す限り一本もトラックが入っていない羊蹄山に向かってハイク開始。
木漏れ日も、周りの景色も本当に美しく、歩いていて本当に気持ちの良いハイクだった。
まだまだ元気なお客様。
森林限界を超えようとする頃、徐々に雲が増え始めた。
この高度感が羊蹄山に登っているという感じですね。
ガスっていたが突如視界が抜け、狙っていた沢にドロップインするK.Kさん。
沢のグーフィーでスプレーを飛ばすT.Kさん。
深く最高の雪だった沢のレギュラーに体をねじ込む本日のリーダーガイド大島司。
今シーズンベストと言い滑り終えてガッツポーズをした本日のテールガイド小林明弘。
標高差1000m以上の大きな沢を滑れるのが羊蹄山の魅力の一つ。
バックショットはこんな感じ。レギュラーとグーフィーの壁が果てしなく続くのだ。
Author: Kage Photo
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