PHOTO SESSION BLOG

岡田修の冴えた読み

Date:2017.12.11

こんばんは、Kageです。

今日は夜半から雨が降り、朝になってガスでの視界不良、更に雨の水分が雪面に浮いてのストップスノーまで加わり、所謂「最悪な日」だったり、「オフにする日」だった。ずっと雪が良かった今季のニセコで初めてコンディションが悪くなってしまった。恐らく多くのニセコローカルはオフにしたり、ちょっと滑って帰ったのではないかというコンディションだった。

 

しかし、だ。リーダーガイドの岡田修(オーム)の考えは違った。連日の疲れもあってか?大分遅れてきたお客さんに「登りに行こうかぁ~!」と言ったのである。お客さんは最初冗談に思ったに違いない。しかし、それが本気だと分かると内心「うわぁ~マジかぁ~!?」と思ったかもしれない。パウダーカンパニーからちょっと上にあるノーザンリゾートホテルが見えない位の視界不良のコンディションも去ることながら、普通の階段ですら筋肉痛で足が上がらないと言うのに…。

 

しかし、オームの考えはこうだった。今は標高の高い所に設置されているライブカメラを見てもガスだが、天気予報を見る限り風が吹いて次第にガスが抜けるだろうし、雨によるストップスノーも標高を上げれば雪は死んでおらずパウダーが残っている筈だ。そして、登り終えてゲレンデに帰って来た頃には、きっとゲレンデもガスはなくなり、板も走るようになっているだろうと読んだのである。

 

そんなワケで今日ニセコを発つお客様の疲れ切った体に鞭を打ち、全く登るなんて想像しておらず出発のパッキングに入れてホテルに置いてきたお客様のスノーシューを取りに行かせ、我々はハイクツアーに出掛けたのである。これだけ聞くと至極強引で一方的なガイドに思うかもしれないが、このお客様達とはこういう事が出来る関係性を築き上げた上の事であり、海外の大きな波に乗りに行くサーファー達の打たれ強さも知った上での鞭という事を付け加えておく。

 

山の登り口に着くと、そこはゲレンデのプラス気温とは違って空気がヒンヤリとしていて雨もなく、雪はパウダーのままだった。あとはガスが抜けてくれればオームの思惑通りだ。ガスが抜けることを期待しつつ、お客様の重い体を鼓舞しながら登って行く。標高を上げるにつれて下界の町が晴れて来ているのが確認出来、空も一面覆われていた雲の隙間から青い空が微かに見えるようになってきていて、ガスはなくなっていた。これは期待出来るぞ。

 

お客様もなんとか斜面のドロップポイントまで登り切り、滑る準備に取り掛かった。言わば大きな波の中を必死にパドルアウトして、ようやく波がブレイクするラインナップに並ぶ事が出来た状態である。そこにはようやく到着した安堵の気持ちと、よしこれから良い波を捕まえるぞという気持ちと、大丈夫かなぁ~?という不安な気持ちが錯綜した、まさに大きな波のラインナップに居る時と同じ気持ちだったのではないだろうか?

 

しかし、そこにはパウダーのノートラックのオープンバーンがあり、しかも、僕らだけしか居ない。そして、薄日も射すくらいに視界良好。先程までの状況を考えたら天国という状況だ。不安とヤル気が錯綜した気持ちをなんとかヤル気に変えて、皆順番にドロップして行く。その後は、最高の気持ち良さとちょっぴりの悔しさ、更に安堵の気持ちを感じたに違いない。そして、きっと思っただろう「やっぱり止められない!!」と。

 

スキー場に帰ると、すっかり日が射して板も走っているようだった。今日はたった一本分の滑りのスライドショーを皆て見て盛り上がり、その後お客さんはオームに連れ出されリフトに乗い、残る体力全てを使い果たしに行ったのであった(笑)。今日は全てオームの思惑通りだった。このニセコで誰がそこまで完璧に天候と雪質の変化を読み切れただろうか?オームの読みとガイディングには全く恐れ入ると再認識させられた日だった。

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ガスの中を山に入って行く御一行。

 

 

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暗くて天気が悪い時にしか出来ないスローシャッターでワザとブラすという写真の撮り方に最近ハマり気味。これで天気が悪い日も楽しくなれるかな?

 

 

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フラットな雪山の悪天候の景色の中にカラフルのウエアもまた美しい。

 

 

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標高が上がるにつれてガスも抜け、薄日が射してきた。期待に胸が膨らむ。

 

 

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そして、ドロップイン。パウダーハント成功だ!!スプレーを上げるT君。

 

 

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今日も良いスプレーを上げていた紅一点のDちゃん。

 

 

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いつも通り(?)ドロップインの時にビビッていたJ君。

 

 

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リーダーガイドの岡田修。今日はこの人の読みが冴えましたね。流石です。

 

 

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ツアーサポートの山田誠。

 

 

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そして、ゲストにフォトグラファーRipzinger。

 

Author: Kage Photo

kage

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