PHOTO SESSION BLOG

予想を遥かに超える、まるでハイシーズンのスーパーコンディション

Date:2020.03.13

こんばんは、Kageです。

 

今日は東北ツアーを挟んで約1週間ぶりのニセコでのPhoto Sessionでした。お客様はリピーター様1人のみで実質的に貸切プライベートツアーとなりました。

 

ニセコは新型コロナウイルスの影響で人が激減し、スキー場はガラガラという状態が北海道に非常事態宣言が発令されてからずっと続いています。外国人はほんの少し見受けられますが、日本人観光客は殆ど見られなくなってしまいました。昨日ニセコのとあるホテルの従業員と話したら、昨日の宿泊客は日本人の常連様1組2名のみだそうだ。既にクローズしたホテルもあるという噂も聞きましたし、客商売では解雇された話も耳にするようになってきました。ニセコは観光業が大きな柱になっているので深刻です。今後に対する不安は皆が抱えている問題だと思います。しかし、このコロナ問題はニセコだけではなく、世界各地で経済、雇用、治安、自殺など色々な問題に発展しそうですね。一刻も早い収束を願うばかりです。さて、暗い話題はそれくらいにしましょう。

 

昨日のニセコは降雪後の晴天パウダーデイでしたが、普段なら大賑わいのスキー場ゲートからアクセスするサイドカントリーのメジャーポイントも11時でノートラック。しかも、誰も来ないからゆっくり光待ちして撮影出来ました。昨今のニセコでは到底考えられないと言うか、こんな事でもない限りあり得ない状況になっています。久々に15年位前のニセコを感じ、懐かしく思いました。2000年初頭頃のモイワの見返り周辺なんて登り返して数時間撮影していても人っ子一人見かけなかった思い出があります。近年では本当に考えられませんが、今はそんな当時の雰囲気を味わえます。良いんだか、悪いんだか…。

 

さて、昨夜は海上で風速30m/sという強い風が吹き、雨と風の音で目が覚めましたが、早朝に雨が雪に変わりました。山はどの標高まで雨だったのかが気になる状況でしたが、今朝POWCOMに出勤するとPOWCOMの横でも膝下位の積雪がありました。但し、気温が高かったため湿っていたので、今日はウエアやらカメラもビシャビシャになる感じかな?嫌だなぁ~と思っていました。

 

今日のお客様は羊蹄山を希望されていたのですが、未だ吹いている強い風と山の上部にあるガス等々色々な理由により、今日は羊蹄山ではなく普通のハイクツアーに切り替えてツアーを行う事になりました。今日のメインガイド山田誠は「ガスの様子を見ながらだけど、少しでも標高を稼いで良い雪を滑りましょう!」と山の上部を目指しました。

 

雨の後の湿った雪が降ったお蔭で、木にはビッシリ霧氷が付き、とても綺麗でした。上部はガスっていて真っ白な感じで全く光も無いのですが、その真っ白な感じと霧氷の森が実に綺麗で、ハイクシーンも沢山写真を撮ってしまいました。最近僕が頭の中でイメージしていた白黒の写真も少し形に出来て良かったです。天気が良いに越した事ないですし、撮影するには光がとても重要ですが、近年光も無く悪天候の時でしか撮れない写真を撮るのもかなり好きになってきました。そんなワケで今日はそういう写真を撮るのには打ってつけの日で、個人的にはかなり歩いている時楽しかったです。

 

山の雪はガイドの山田誠の狙い通り標高を上げると湿気が殆ど無く、しかも予想以上に深く、皆の予想を遥かに超える超ディープでハイシーズン並みのスーパーグッドコンディションが待っていました。僕もカメラポジションをあと数m上にしたいとツボ足で登ろうと思ったら、雪の下の方にある雨の層を踏み抜くと身長以上の深さでビビりました。先月位まではブッシュだらけで滑れる状態じゃなかった今日のポイントには、個人的に今季初めて行ったのですが、すっかりブッシュも笹も埋まり、完璧にハイシーズンの様相に仕上がっていました。ようやくって感じですが…。雪もディープ、斜面もようやく完璧に仕上がり、山は貸し切りというスーパーコンディションでした。しかも、極めつけは、山田誠があまりにコンディションが良いので、「もう一本登り返そう!」と登ったら、なんと青空が…。こんなスーパーコンディションなのにお客様が1人なんて残念でなりません。今日はそんな棚から牡丹餅のような、皆の予想を遥かに超えるスーパーコンディションの1日となりました。

 

ちなみに、今日のお客様に「コロナ問題でニセコに来るの止めようとは思わなかったのですか?」と聞くと、「考えはしましたが、山に行ってしまえば大丈夫だろうし、行き帰りの移動時はマスクをして、手洗いうがいを徹底すれば大丈夫じゃないかと思って来ました」と仰っていました。良くぞお越し頂きました!!そんな思いが今日のスーパーコンディションを引き当てたのでしょうね。

 

ツアーから戻ってPOWCOMでアンヌプリのゲレンデ状況を聞くと、皆「エッジブレーキが掛かってるみたいで板が走らなかった」と言っていた。僕も歩いている時に所々感じていたが、どうやら黄砂が降ったようで雪が黄ばんでいた。しかし、僕らは運良くその黄砂の層の上にタップリと降り積もったディープな所を滑っていたから黄砂の影響も全く無く済んだのだった。今日は何から何までツイていました。最高です。

 

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山の上部はガスで真っ白な世界のこの感じ、ずっと撮りたいと思っていたが、ようやく撮れた。

 

 

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真っ白で光の無いこの光景も本当に美しかった。

 

 

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近年悪天候時にしか撮れない写真を撮るのも好きになってきた。

 

 

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コロナ問題の中ニセコに来る事をチョイスし、スーパーコンディションを引き当てた岐阜から1人でお越しのHさん。

 

 

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最後の1本はまさかの薄っすら青空と光まで差し込みナイスターンを決めたHさん。

 

 

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最後の登り返し時も幻想的な光が射し込みました。

 

 

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上部にガスが掛かる中標高を上げる事をチョイスしスーパーコンディションに導いた、本日のリーダーガイド山田誠。

 

 

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まるでハイシーズンさながらのスプレーを上げるテールガイド佐野雄介。

 

 

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サポートスタッフ中村美峰子。

Author: Kage Photo

kage

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