高久智基 BLOG
ニセコビレッジの歴史を回想しながら今を滑る
Date:2021.05.27
Category:
「パウダースノーを滑る」ということが当たり前ではなかった時代に、非圧雪コースを作ろうと私は奮闘した。
目次 |
1. スキー場内に非圧雪コースを" 創る" - a. 非圧雪コースの構想 2. "自分で創った"コースを滑る3. 回想 |
1. スキー場内に非圧雪コースを" 創る" |
- a. 非圧雪コースの構想
2000年頃までニセコではスキー場からバックカントリーフィールドへ行くにはロープを越えていくしか手段が無いなか、
『2001年にできたニセコルール*1は、スキー場から管理区域外(現在のゲート外)へアクセス出来るようになったとても革新的な取り組みでした』
『2001年にできたニセコルール*1は、スキー場から管理区域外(現在のゲート外)へアクセス出来るようになったとても革新的な取り組みでした』
ニセコルール*1
そういった革新的な取り組みが進む中で、パウダーを滑る技術というのはまだまだ一般のスノーボーダーには当たり前のことではありませんでした。
『パウダーのフィーリング、木々の中を滑る気持ち良さを味わうのは先のステップで 、まずは雪崩に合わず道迷いをしないで無事に帰って来れる環境が必要であると私は考えていたのです。』
そんな中、当時から好んで滑っていた東山スキー場(現ニセコビレッジ)にはリーゼンコースという名前の斜面があったんです。
ですがそこは整地、整備がされず、結果ロープが張られ立ち入り禁止になっていたんですね。
そんな中、当時から好んで滑っていた東山スキー場(現ニセコビレッジ)にはリーゼンコースという名前の斜面があったんです。
ですがそこは整地、整備がされず、結果ロープが張られ立ち入り禁止になっていたんですね。
私はそこを利用できないかと思い立ちました。
- b. リミテッドコースを作る
『様々なリスクがたくさんある中で、スキー場の管理区域内にパウダーを滑れるコース(非圧雪コース)を持つということは非常に重要な事』
という確信から、自然地形の豊なリーゼンコースを利用し非圧雪コースを作れないかと2002年、当時のプリンスホテル(現ヒルトン)支配人『上原子次郎』さんに提案。
という確信から、自然地形の豊なリーゼンコースを利用し非圧雪コースを作れないかと2002年、当時のプリンスホテル(現ヒルトン)支配人『上原子次郎』さんに提案。
そこから3年の歳月をかけ、プリンスホテルが経営していた時代にリミテッドコース1, 2, 3という名前で、標高約1000メーターからベース400メーターまで滑れるコースを作ったんです。
二人で『あぁがいい、こうがいい』と様々な意見を出し合って、今後のスキー場のあり方、スノーボーダーとスキー場、行政、リスク管理など未だ見ぬ世界を想像しながら、とても熱い思いで進めて行った事を憶えています。
そして建築家が後世に残る建造物を作った事のように、私はこのコースを作れた事に誇りを持っています。
2. " 自分で創った"コースを滑る |
ニセコビレッジは、昔のプリンスホテル新館(現ヒルトンホテル)の下からゴンドラが出ています。
撮影日はそのゴンドラに乗って滑りました。ニセコビレッジを下から見上げた時に、ゴンドラは右側に位置しています。
主にコースはゴンドラより左側に位置していて、尾根を越えてニセコビレッジの右側にはグランドヒラフスキー場、向かって左側には、アンヌプリ国際スキー場があります。
私はオープンしている水野の沢を滑らず、その横のスーパースティション(旧リミテッドコース)をチョイス。
一番思い入れのある鉄塔下を抜け、リミテッド2に入るラインを楽しみました。
そうそう、水野の沢(Gate11)もニセコビレッジスキー場が管理を始めるまでは立ち入り禁止区域だったんですよね。
懐かしいです。
懐かしいです。
風向きよってスーパースティションは風が当たります。
雪が深いところとカリカリのところが混在するので、滑走の際はその辺りを留意しておいてくださいね。
朝一番のラインナップに入る事もでき、この日は良い状況の斜面を滑れました。
良かったです!
3. 回想 |
1995年に今のニセコユナイテッドに繋がる全山共通券が発売されて、それに伴い全山シーズン券が出ました。
初年度は数枚しか売れなかったと聞きましたが、その時から全山シーズン券を買ってニセコビレッジをよく滑っていましたね。
その後、ニセコ全山のアンバサダーをさせていただいて、広告写真に起用していただいたこともあります。
これ以外にもリミテッド1を滑っている時のポスター広告もあったのですが、もう手元にありません。
そのポスター広告はニセコの写真家・渡辺洋一さんに撮影してもらっていました。
今度機会があれば彼のスタジオを訪ねて、その当時の写真などをBLOGの記事として紹介できたらと思っています。
そのポスター広告はニセコの写真家・渡辺洋一さんに撮影してもらっていました。
今度機会があれば彼のスタジオを訪ねて、その当時の写真などをBLOGの記事として紹介できたらと思っています。
POWDER COMPANY GUIDESではニセコビレッジを含めたニセコユナイテッドのスキー場をローカルルーティーンでご案内致するツアー"DAY CRUISINGツアー"を行っています。
ただスキー場内をご案内するだけでなく、自然地形を活かしながらニセコの良い所をリフトで効率的に繰り返し楽しんでいただける内容になっております。
詳細はGUIDE MENUからご確認頂けます!
動画で観る:『【パウダーコース最上級をご紹介】高久智基ルポ「昔のルーティン」ニセコビレッジ 前編』 |
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Author: 高久智基