シーズン前の取組 HANAZONO草刈り
Date:2014.10.02
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さあ今年も刈っています!
ニセコHANAZONOスキー場のほぼ全てのゲレンデの草刈り(約12万坪)を請負う様になって7年目!
忙しい時期ではありますが、良い足腰とメンタル強化への”ハードトレーニング” となっています。
私達は2001年夏期よりスキー場管理区域内における非圧雪コースの管理・運営を起点に林業をスタートしました。
ニセコ東山スキー場 LTD1 2001年 photo.Yoichi Watanabe
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2000年当時の理念
「スキー場を滑っていると、良さそうに見える斜面の多くがロープで囲われている現状がある。
雪崩や雪屁崩落の危険が高い場所はともかく、危険要素を考慮する事で一般解放できる斜面も多いのではないだろうか!?
重要なことは、超えてはならない理由を明確にし、お客様とスキー場が”ロープの意味”を再確認することだと思う。
そもそもスノーボードの広い滑走面と2本のエッジという形状は、深い雪や新雪はスキーよりも簡単に楽しめるという特性がある。
今迄は山岳における知識があったり、少なくともそこで考えられるリスクを理解した人が入っていた所にトラックが付いているという事だけで入る初心者スノーボーダーが急増している。
スキーの歴史ではエキスパートしか行けなかった深雪斜面にスノーボードだとビギナーでも行けてしまう。
これは、スキー場がスノーボードを取入れて行く以上考慮すべき点で、安全に楽しく滑り、管理して行く上で重要な課題といえるでしょう。」
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ニセコルール(ニセコローカルルール当時)制定前後の微妙なニュアンンスが感じられ、面白く、当時の理念をそのまま載せましたが、それはさておきスキー場の管理区域内に滑走技術を磨いたり楽しむ事の出来るコースを開放して行くべきと考えました。
その時取り組んだのが、東山スキー場(現ニセコビレッジ)のリミテッドコース(現スーパースティション)。
当時”ロープの隙間”的なゲートが設けられる中で、完全立入禁止エリアに囲まれ、直通の山頂ゲートが無い東山スキー場にとっては必然的な行動であったし、ニセコアンヌプリにある全てのスキー場の中でも一番斜度のあるゲレンデを持つ東山スキー場のポテンシャルを引き出す活動であったと振り返ります。
株式会社コクドがニセコ東山スキー場を経営する最終期。ちょうどヒラフで外国人達が増えてゆく頃でした。
私の考えは非常にシンプルでした。
90年後半に全山共通シーズン券(現NISEKO UNITED)が誕生しました。初年度は3名、その後もしばらくは10名以下の利用者だったのではないかと思います。
ゲートが出来た事によって山頂を中心に多くの滑走者が入山する事になり、完全立入禁止区域も設けられました。
全山共通シーズン券を手に入れて、滑走対象斜面を管理区域内のマイナーラインの開拓に切り替えたのです。
そこで最初に行き当たったのが、ニセコ東山スキー場の”リーゼンコース(リミテッド→現スーパースティション)”でした。
このコースは90年代にスキー場建設に伴って造られたコースでしたが、90年後半当時はロープで括られたグレーな管理区域内のコースだったのです。
こうして時代は変わって行く。
株式会社コクドのスキージャンプの選手として活躍したニセコ東山スキー場の支配人(当時)上原子次郎氏の理解のもと3年がかりのプロジェクトでリミテッドコースが誕生しました。
その後真駒内スキー場コース整備、ニセコモイワスキー場コース整備、植林事業に関しては5年間に年間あたり150haの幼木の管理と5万本の植林を行ないました。
そして現在は地元のスキー場のみの林業を継続しております。
年間を通してみると一時ですが、この仕事に従事し感じる事は、田舎においての環境と暮らしがシンプルであること。
植林においては第一次産業の要素も高く、木材の畑とも言える環境でした。
観光業のスキー場はと言えば、最も労力の少ない草刈りを毎年行なう方が圧雪車の運行の妨げとなる樹木の育成を少ない労力で抑制出来る。誰かがやらなくてはならない自然と観光業の接点だと思います。
ただし厳しい仕事です!
刈払機もホームセンターで売られている物と見かけこそ似ているが性能は一線を画す物ですし。
職人に求められる技術も一般的な草刈りとは異なり、ハードで危ない仕事。
しかし身につけると自然のサイクルに合わせた仕事環境も手に入るというニッチな自然型職人とでもいいましょうか。
ともあれ、気づけば少なからず14年間を林業に携わることが出来るのは、人の力に他ならぬ事だと感じます。
作業を行なう職人と地元スキー場に感謝します!
真駒内スキー場 2003-2006
ニセコモイワスキー場のスカイコースの抜開に近いコース整備 2007年
是非ニセコに滑りにいらして下さいね〜!
POWDER COMPANY
高久智基
Author: 高久智基