高久智基 BLOG

キャンバーについて

Date:2008.06.23 
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こんにちは、今日もニセコは晴れて爽やかな風が吹いています。 先日の週末は、次女の友人家族とキャンプ(今年初)に行ってきました。 いつもは割と林道の外れやロケーションの良い空き地等で適当にテントを張ることが多かったので新鮮でした。 子供達が多かったのもあるけど、キャンプ場も楽で良いですね。 最近は環境の話が多かったので、今日はSNOWBOARD「板」の話。 スノーボードは言わずと知れたように、雪の上で滑る道具ですが、雪にも「氷の様に硬い」ものから「ふかふかの粉雪」まであります。 両方とも変わらぬ雪ではありますが、捉え方によっては大きく変わると考えています。 前者の「氷の様に硬い」雪ですが、これをゲレンデに例えてピステン(雪上車がならした)のかかった雪とたとえ、後者の「ふかふかの粉雪」を降りたての新雪とします。 両方とも最高なのですが、体感的に大きな違いがあります。 それは見えている雪面より下の世界が深いこと。 「ふかふかの粉雪」は、ターンをする度(滑っているだけでも)に雪面よりも何十cmも沈むんですよね。例えて言うなら、「水の上」を走っているよう。 もちろんピステンでも下の世界はありますが、3cmぐらいと薄く、言わばゴムの上を刃物で切っている様な感覚!?(ちょっと良い例が見当たらなくすみません) スノーボード(板)事態は、はやりとともにスキーの板を作る技術で作られ、スキー場を滑りやすくすることが出来ました。 板のたわみ、サイドカーブ、そしてキャンバーこの3つのアールが雪を切る時に合わさることで、気持ちの良い感覚を得られます。 今日はその「キャンバー」についてです、オールコンディションもしくは硬い雪質を滑る上で、板の跳ね返り(抜重のタイミングも与えてくれる)もあり、雪面をしっかり捉えてくれて、最高に頼もしい存在であります。 良い物を追求すると、対極的な環境においては、ネガティブな要素も生まれるのと同様に、「氷の様に硬い」では有効ですが、「ふかふかの粉雪」では常にノーズが刺さろうとする力も加わることになるのです。 現在私はGENTEMSTICKより「BIG FLOATER」と「GT」というシグネーチャーボードをリリースしています。 BIG FLOATERは、後ろだけキャンバーがあるのですが、GTに関しては全くキャンバーがありません。 GTは同社のフラットキャンバーの中でも接雪長(置いた時に雪に面する部分)が最も短く、また後ろ(テール)側の上がり方は、後ろ足のすぐ後ろから上がり始めます。 永年GENTEMのフラットキャンバーを乗り続け、更なる進化をと考えた結果でありましたが、製作当初はやり過ぎでは?と自他ともに思慮しましたが、3年が経過し、「ふかふかの雪」を滑る上では最高のポテンシャルを発揮することを実証致しました。 私は、1本の板で何処でも、という「俺が乗る」という考え方もあるのですが、コンディションによって板を使い分けることを取り入れたら、今まで見えていなかったモノが目に入ったりとスノーボードライフに深みが増しました。 是非乗ってみて下さい。と最後は自分の板の宣伝になってしまいましたが、視点を変えて自然を楽しむことを取り入れて頂けたらと思います。 高久智基

Author: 高久智基

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