高久智基 BLOG
「人工林間伐に財政支援」北海道新聞の見出し
Date:2008.03.12
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3月11日の新聞に「森林のCO2吸収能力高める新たな財政支援などを行う。」
という記事が掲載された。
ほぼ毎日のように環境問題の記事は掲載されているのだが、ことに国内森林によるCO2削減の具体的な策が検討されている。
地球は約3割の森林を有しているそうだが、日本に関していえば国土の約7割が森林であり、その4割以上が人工林なのだ。
人工林が4割もあるのかと考えるが、戦後の経済成長と運搬能力の向上によってもたらせられた需要により伐採、植林されたものがほとんどであろう。いわゆる林業の黄金期である。
しかし特筆すべきことは、国土の7割が森林であると言う環境。
この水準は世界の国の平均をだんとつに上回るものだ。
私の小さかった頃(25年以上前)は、都市部は開発のまっただ中にあり、田舎の山も伐採、植林後の樹木も小さく、木を切ることは「悪」であったように記憶する。
その反面、東南アジアの森を切り開き、ラワン材という年輪がうすい材木が流通していた。
2008年、世界的(発展国が中心)に環境への関心が高まり、国際的な環境への取り組み基準が決まるか決まらないかの時代が訪れようとしている。
日本の多くの2次林(植林を行った人工林)も同じく育った、その証拠に多くの人が杉の花粉症で悩む現状がある。(これも成長の早い単一樹木を植えた結果でもある)
今からの時代は、木を切ること自体は悪ではなく。
むしろ「無計画伐採」「途上国の森林伐採」「国土の森林を管理しないこと」が悪なのではないか?
いまこそ国土の2次林に手を入れ、流通させる時ではないのか?外産材より高い(これがネック)が、同時に国土の管理にもなり、直接的な生活自然環境の向上につながるのではないか?
やはり木も生き物で寿命がある、日本は木の文化がある。
砂漠の植林も重要だが、砂漠にしない計画伐採と国内流通の土台も作れるのではないだろうか?
まぁ子供や孫の世代に向けてですけどね。
POWDER COMPANY の仲間とスノーボードでパウダーを楽しむ事を目的にコース整備を始めたのが、2001年。
2003年から植林事業に取組んだ、山は遠くから見れば奇麗だが、北海道の夏山の環境は過酷だ。古き良き「林業黄金期」のおもかげは無く経済的にも現場は寒い。
京都議定書、洞爺湖サミット、日本の「林業」と「雪山環境」に光明が射すのか期待している。
Author: 高久智基