高久智基 BLOG
valdez alaska ヘリ4日目 アドバンス最終日つづき
Date:2008.03.24
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新雪が降る事はありがたい事なんですが、「降り過ぎだよ!」と天気と大はずれの天気予報に翻弄された、この1週間。
気付けば最終日、慣れ親しんだ皆と別れるのは寂しいもんです。
3日目を滑り終え大満足の参加者達と「明日は滑れなくても良いね、もし滑れたとしたらデザートだよね!」と迎えた最終日。
朝起きると微妙な天候ながら,今までの天気を考えると十分飛ぶであろう空模様。
若干の天気待ちをした後、ヘリポートから近めのエリアへ。
最初はこんな感じの天気
1本目の斜面「メローだがデザートには丁度良い斜面だね!」
と滑り出すものの板が今ひとつ走らない。しかしチームの志が前向きなのか前日までの余韻からなのか、文句の「も」の字もない。
2本目の写真はないのですが、1本目と似た斜面でしたが、若干ロングでしかも板が走って最高でした。
そして迎えた3本目
急斜面の1枚バーンです。平均斜度は45度を越しており、メイン斜面(写真向って右手)にはいる為には、左手の岩稜が切れている尾根の裏から手前へ回り込み、トラバースしてこないと入れない。
突然ですが、つづく。。。
昨日のつづき
尾根から回り込もうとしたガイドから無線連絡があり「面発生表層雪崩」が起こったからターンせずに、サイドスリップで一人ずつくてくれとのこと。
斜面が覗けるところまできてみると、30cmの破断面で幅50m、標高差400m以上雪崩れている。スラブが剥がれパックした斜面を慎重にトラバース。中央上部にある▼の岩のしたまで一人ずつ移動した後、小さな尾根の上をフォールラインに滑走した。雪はかなり良く、ショートターンも気持ちよかった。
最後に滑走した,参加者の後半のフロントサイドターンでまたも面発生雪崩が起こったが、斜度がなくなってくる部分だったので安心出来たが、これも規模の大きいものだった。
4本目は3本目に続いてメインディッシュ! 「BOOKS」
ブックスをボトムから見るとこんな感じ。
写真、向って左のオープンバーンのスキーヤー左(アラスカでは滑走者から見た左右で表現する)の細いクーロワール(岩肌を切り欠いた片方が岩で片方が崖の斜面)を滑走した。
数日前に起こったスラフ(点発生の雪崩)が通った後が狭いボトムにあり、硬くて難しいコンディション。皆にはリズム重視で降りる様に指示を出す。
流石は最終日のアドバンスグループだけあって安全なボードコントロールで降りて来た。
5本目でやっとホントのデザートがきた。
尾根の上はトラックが沢山あったが、写真のカゲの部分のレギュラーの壁は、ノートラック。何と言っても雪が最高だったのでハイスピードの当て込みを楽しむ。
一見簡単そうに見えるのだが、アラスカの斜面は複数の尾根が構成するダイナミックな斜面、参加者はノール(先が見えない部分)に惑わされていた。
今回も終止言っていることは、インスペクション(斜面の下見)能力を如何に向上させる事が重要となる。下からそしてヘリから見た斜面を滑り出す前や、滑っている最中にどう見えるかを「より具体的」に把握する事が「安全かつ最高の瞬間」へと繋がるのである。
6本目 アドバンスグループ最後のラン
若干空が白くなって来たが、斜面は十分見えた。
ここもたいした斜度はなかったが、いつものように斜面は、途中から見えない。
私が先に滑べると中央の岩から伸びたカゲの部分がノートラックで斜度があり、かなり良い状況。その旨を皆に伝え、それぞれが思う存分ターンを刻んだ。
飛行機の出発時間間際だったので、そのまま空港へ。
今回ずっと世話になったガイドを囲んで記念写真。
通常滑りやすいところやノートラックは、参加者に先に滑ってもらう方法が良いのですが、クラブPOWCOM2008AKのアドバンスチームに関しては基本的に私が先に滑り、その斜面においてのベストラインをトレースし、更に下から細かな斜面の説明をすることで、参加者の「記憶に残る瞬間」を創る手伝いをさせていただきました。
「いつかはお客さんと」と想っていたアラスカの旅が2年目を迎え、POWDER COMPANY GUIDEと連携した「クラブ」として行えた事を誇りに思っています。
T.Sさん、H.Aさん、H.Oさん、T.Yさんありがとう!
今後もこの経験を糧にスノーボードを楽しんでください。
そしてまた一緒にすべりましょうね!
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Author: 高久智基