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【クルージング】バックカントリー(BC)だけではないニセコ&パウダーの楽しみ方 POWDER COMPANY GUIDES対談企画 第一弾 中編 [スノーサーフィンとカービング編]  

Date:2023.02.26 
Category: GUIDE MENU

POWDER COMPANY GUIDES対談企画 第一弾 中編 

[スノーサーフィンとカービング編]

第一弾は、古村&小林の「年の差25歳」の2人が、スノーボードやパウダーカンパニーの魅力についてたっぷりと語ります!
中編となる今回は、スノーサーフィンとカービングを中心に、古村語録満載でお届けします。


スノーサーフィン

増田:サーフィンとの違い、同じ部分ってどんなところにあると思われますか。

 

古村:波は動くけど、山は動かないってことだよね。でも俺は、雪だけど水だと感じて滑ってる。やさしい水。(雪は)止まっていても水の上に立っていられるんだよね。

 

増田:すごいですね!雪を水と感じる。コバさんはどうでしょうか。

 

小林:そう思いたいですけど、まだそこに達していないですね。まだ力でやってしまうところがある。

 

古村:当て込み方を見てるとわかるよね。この人はスノーボーダーなのか、スノーサーファーなのかってね。

 

増田:スノーボーダーとスノーサーファーの違いってなんでしょう?

 

古村:雪と水。水として捉えていたら、当て込んでいてもそれなりのターンができるし、ターンの後も水のように感じないと次につながらないもんね。とにかくG(重力)を感じながらいかないと、水の上でターン出来ないよね。スノーボーダーとスノーサーファーの板の押し方が違うんだよね。

 

増田:コバさんはどうですか。

 

小林:自分でG(重力)を感じる、感じるところまでいく、っていうのが難しい。古村さんはよく「我慢しろ」って言うんですけど、我慢できたりできなかったり、待てなかったり。G(重力)を感じられずに板を力で持っていっちゃったら、ガガガって(雪に板を)もっていかれちゃうし…まだまだ、研究中です。

 

増田:雪を水だと考えると、コバさんが最初に話していた、古村さんの滑り方(良い波を見つける)につながりますね(前編参照)。



©KYOUIKU DESIGN

カービング

増田:以前お会いした時に、コバさんは古村さんのカービングを目指しているとお聞きしました。カービングについてのお話を聞かせてください。

 

小林:一般的なカービングは、スピードでターンしていくイメージですが、古村さんのカービングは、ゆっくりだけど一番いい地形を拾っていくから、低速でもカービングがきれてしまう。僕が一年目の時に、最初に古村さんに聞いたことがあるんです。「なんでそんなに上体が高いのに曲がるんですか」と。そしたら、「ちゃんと胸を合わせているから、ちゃんとG(重力)を感じて次に入れる」と言われて。その時は「何言ってるんだ、この人。」と思ったんですけど、ようやく今になってその意味がわかるようになったというか。

 

古村:地形を感じて滑るのが楽しいよね。こんな広い山なのに、みんな平らなところで左右均等にターンしたりするんだよね。それはそれでいいんだけど、俺は、地形を利用してターンするのが楽しいんだよね。場所を知っているから出来る楽しみ方でもあるよね。

 

増田:以前古村さんから、お客さんと滑る時にはお客様のスキルを見極めて、「滑りやすい角度」の地形に(お客様を)連れて行くと聞きました。一般的なゲレンデのレッスンとは全く違って、バックカントリーにつながる滑り方だなと感じたのですが、コバさんはいかがですか。

 

小林:よく(地形を)観るってこと。そこに自分が導いてあげる。そうすれば、ターンしやすいよと。それをよく観ている人は、そのラインに導かれて自然とターンが出来る。ある意味「魔法」にかけてしまうというか。

 

増田:自分では体験できないことですよね。それこそがガイドの方たちと滑る価値ですね。
「コバさん、古村さんと滑ったらこんなに上手くなった、楽しく滑ることが出来た!」っていう、特別な体験ですよね。

 

古村:「古村さんと滑るとうまく滑れるんだけど」っていう(お客様の)言葉は、一番の誉め言葉だよね。それでまた会いに来てくれるのは最高だよ。

 

小林:そうですね。お客様は「ゲレンデ滑走に、なぜガイドが必要なの?」って思うかもしれないけど、今の古村さんの言葉の中にすべてが集約されているというか、自分たちが目指しているところです。「ゲレンデでもいろんなラインがあるんだよ」、「自分たちと一緒に滑れば、今まで何となく滑っていたところが本当に楽しくなるよ」と。今まで直滑降で滑っていたところも、「ここでもターンをきればこんなに面白いんだよ」と伝えられること、それがゲレンデ内でガイドをする醍醐味だと、僕は思ってます。

 

増田:コバさんの言葉から、ゲレンデを知り尽くしているからこそアテンドが出来るという「誇り」をすごく感じました。

 

古村:俺らは目印なんだよね。お客さんが見やすくなるように立つことも含めてね。

 


Photo by Kuro


インタビューを終えて―[ スノーサーフィンとカービング編 ]  聞き手:増田 実菜
古村語録満載で、雪の上で哲学を学ぶ感覚でした。雪の上を滑ることは、まるで人生のようだと・・・。ガイドとは「道標」のこと。もしかしたら、雪の上での概念は、人生や働くこと、暮らすことすべてに対する「道標」なのかもしれません。
今回は技術的なお話や、それに伴うブーツ選びについても、ここに収まりきらない貴重なお話がたくさんありました。そちらについては、今後POWCOM動画でアップ予定です。お楽しみに!


この記事をお読みいただき興味を持たれた方は、ぜひ2人のクルージングメニューに参加してみてください!
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Author: POWDER COMPANY GUIDES

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